「未知を、価値に。」通信

スカパーJSAT

視点を変えれば、だれでも 宇宙ビジネスを生み出せる

スカパーJSATは40年にわたり、宇宙で事業を続けてきた会社です。しかし、ふと考えたのです。どうすれば宇宙をもっと身近な存在として伝えられるだろうか。そんな素朴な問いから誕生したのが「海のクレヨン」です。クレヨンの12色は、奄美大島の笠利湾やオーストラリアのグレートバリアリーフ、ウクライナの腐海など、衛星画像から抽出した実際の海の色をもとにつくられています。

海のクレヨン Satellite images © 2025 Planet Labs PBC

企画者は「スカパー!」のコンテンツ制作などを経験した当社社員で、宇宙の専門家ではありません。ある日、衛星画像を眺めながら「海は青だけじゃない、ピンクや緑、黒っぽい海もある」と気づいたのです。「海は青に決まっている」と思い込んでいる子どもたちにも、いろんな海の色があることを知ってもらいたい。幼い頃から地球の色に親しんでもらいたい。そんな願いを込めて、子どもたちが初めて色を意識する画材、クレヨンとして色を再現し商品化しました。この「SATELLITE CRAYON PROJECT」は大きな反響を呼び、第二弾の「山のクレヨン」第三弾の「湖のクレヨン」とラインナップを拡大。教育の現場でも活用され、宇宙や地球環境への関心を育むツールとしても注目されています。

宇宙ビジネスと聞くと、巨額の投資や理系の専門知識が必要だと思われるかもしれません。しかし、やわらかな発想やごく日常的なひらめきも、宇宙ビジネスとして新たな価値になる。宇宙は遠い存在のようでいて、もっともっと身近で、楽しいものになる。「海のクレヨン」は、そのことを証明できたプロジェクトだと思っています。

今回のポイント

衛星画像から12か所の海の色を抽出 「海のクレヨン」

2022年発売の「海のクレヨン」は、グッドデザイン賞、レッドドット・デザイン賞などを国内外で受賞。またユネスコ政府間海洋学委員会からの要請で、2025年6月にフランスで開かれた国連海洋会議に公式展示。好奇心と創造性を育みながら海への深い理解を促す取り組みとして、各国の教育関係者に紹介されました。クレヨンの元になる衛星画像は米Planet Labs社からの提供。当社が今後構築する低軌道地球観測衛星コンステレーションの調達先でもあり、同社とは強いパートナーシップ関係を結んでいます。

国連海洋会議での様子

国連海洋会議での様子

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